自社ECでのレビュー獲得で信頼性アップ!口コミを反映した商品開発も
古くから日本人の健康と美に役立ってきた米ぬかを有効活用すべく、米ぬかを原料とした製品を製造・販売している築野食品工業株式会社。自社ECサイトにお客様のレビューが充実することで信頼性アップ、コンテンツ拡充を目指せると見込み、口コミツールの導入を検討し、U-KOMIを採用しました。今回は、同社でU-KOMIの運用をご担当されている経営企画部の加藤様に、U-KOMI導入の背景や効果、今後の展望などをお伺いしました。
米ぬかを無駄なく使い、人々の美と健康に貢献する
まずは事業内容を教えてください。
弊社は「米ぬかを無駄なく使いきる」をモットーに、米ぬかからできる副産物の開発・提案・販売などを行っている会社です。米ぬかは米一粒からわずか8%しか取れない貴重なものであり、抗酸化作用のあるビタミンEや、健康や美につながる成分が凝縮されています。
その米ぬかを原料とした製品の製造が主な事業であり、大きく分けてこめ油の製造、米ぬかから抽出される化粧品原料・医薬品原料の製造、工業油脂製造の3つの部門があります。私が所属している経営企画部では、広報活動として、お米成分の魅力の発信やコメの消費拡大の啓蒙活動を推進しています。その一環として米粉のスイーツやパンの販売、米ぬかから抽出された化粧品原料を使用したスキンケア商品の販売などを行っています。
化粧品や医薬品の原料に米ぬかを使うとどのような効果があるのでしょうか?
米ぬかにはイノシトールという成分が含まれており、肌のターンオーバーを促す効果や保湿効果があると言われています。また、「米のポリフェノール」と呼ばれるγ-オリザノールという成分もあり、更年期の症状や動脈硬化を緩和する作用があると言われています。こうしたことから、化粧品や医薬品に活用されているのです。
自社ECにレビューが蓄積されることで、さらなる売上拡大を期待
U-KOMI導入前の課題、導入を検討した背景について教えてください。
私自身が入社したときにはすでに導入されていたのですが、前任の担当者の話として、ECを訪問してくださったお客様にもっとサイト内で楽しんでもらえるようコンテンツを充実させ、信頼感を醸成したかったために導入したと伺っています。
また、過去、モールにレビューが入ると売上が上がるという実体験があり、U-KOMIを導入することで自社サイトでもレビューを獲得できるようになれば、さらなる売上アップにつながるのではないかという狙いもあったといいます。
U-KOMI導入前にはカートに付属しているレビュー機能を使用していたのですが、なかなかレビューを獲得できない課題があったそうです。こうしたことからU-KOMIを導入したところ、それまで1~2%だったレビュー獲得率が短期間で約10%にアップしました。
導入のきっかけや決め手にはどのようなものがあったのでしょうか?
これも前任者から伺った内容ですが、使い勝手の良さとコストパフォーマンスの良さが決め手になりました。
当時、U-KOMIのほかに某外国製のツールも検討していました。しかし、管理画面が英語、金額がドルなど、各種設定がグローバル表記となっており、使い勝手が良くなかったといいます。またレビューを投稿する際、実名で掲載されてしまうなど、日本でのニーズに合わない問題もありました。
コストパフォーマンスの面では、当時インスタグラムとの連携サービスを他のツールにより導入していたのですが、U-KOMIでも連携できるので他のツールを廃止にし、トータルのコストダウンにつながりました。
導入後の活用シーンについて教えてください。
自社ECサイトで活用しています。レビューについては、購買した方に口コミの投稿をお願いしており、配送後数日以内にレビューのご依頼メールをお送りしています。メールにそのまま返信する感覚でレビューでき、ログインや別のサイトに飛ぶ必要もないため、高い回答率を実現しています。
また、インスタグラムとも連携しており、弊社で運用しているアカウントで、アンバサダーという形で投稿者を募っています。例えばこめ油の場合、商品自体やこめ油を使用した料理などの画像が投稿され、ECサイトのレビューの上部に表示される仕組みです。画像をクリックすると、コンバージョンのための導線も出てきます。
レビューが充実することで、売上や会員数が増加
U-KOMIの使用感や、導入後の効果についてはいかがでしょうか?
私を含め、ECに関する専門知識をあまり持っていない社員が多いのですが、管理画面がわかりやすく、不明点があればすぐに答えていただけるので非常に使いやすいです。
私自身、買い物する際に口コミを細かく見てから購入するのですが、おそらく弊社のECサイトにもそういったお客様が多く、購買率が高まっていると感じています。実際に、売上や会員数に関して当初の目標をかなり上回る数値を達成しており、レビューの多さが購買の後押しになっていると考えられます。
投稿されたレビューを活用した事例はありますか?
レビューを元にした商品開発も行っています。弊社が販売するグルテンフリーのスイーツは、原材料にこだわりを持つお客様に多くご購入いただいているのですが、原材料に白砂糖を使っていたところ、「白砂糖を使っているなら買わない」といった声をいただきました。そこで一部商品について白砂糖不使用にし、代わりに甜菜糖を使用するなど、原材料から変えていった商品があります。
また油の抽出方法には、原料に溶剤をかけて油を抽出する「溶剤抽出法」という手法と、圧力をかけて油を抽出する「圧搾製法」があり、弊社のこめ油はもともと溶剤抽出により製造したもののみ販売していました。それに対し、お客様から「圧搾抽出のこめ油はないの?」という声をいただいたことをきっかけに、圧搾抽出のこめ油を商品化した実例もあります。
さらに、U-KOMIからのレビューではときどき辛口のコメントをいただくこともありますが、そういった声は品質管理の担当者と共有し、品質向上・改良に活用しています。
今お話しいただいた事例のように、レビューを商品開発に反映させる際の基準(レビュー数など)はあるのでしょうか?
商品ごとにレビュー数などの基準は異なります。こめ油に関しては市場が大きく、似たようなご意見を多くいただいたため、商品開発に生かすことになりました。一方スイーツに関しては、もともとECでしか販売しておらず市場が小さいため、一つの口コミでも検討し、商品開発に至りました。
最後に、今後の展望についても教えてください。
U-KOMIのサービスをまだまだフル活用できておらず、もっと有効活用していきたいと考えています。たとえば、レビューを見て実際にどのくらい購入しているのか、レビューと売上に具体的にどのような関係があるのかなどをあまりきちんと調べていなかったので、そういった点を今後はより注視していきたいと思っています。また、購入動機をアンケートで取得する機能などもこれから使っていきたいです。